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近現代クラシック音楽愛好家の徒然草。

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2009.08.29 Sat » 28日サマフェス行った

どうも、昨日はサマフェスから戻ってから上橋菜穂子の「獣の奏者」3巻、4巻を一気に読んでしまい、その結末の衝撃にとても感想を書く気になれず寝てしまったSt.Ivesです。他に方法はなかったのかねえと、物語であるにもかかわらず考え込んでしまいました。


さて、昨日の秋山指揮東響による演奏のサマフェスは面白うございました。曲目は、
リゲティ:サンフランシスコ・ポリフォニー
ヴェーベルン:オーケストラのための五つの小品op.10
ウンスク・チン:ロカナ'Rocana)
スキ・カン:カテナ
ウンスク・チン:シュウ 中国笙とオーケストラのための協奏曲

ロカナとシュウの共に音響的に面白かったです。

最近のリンドベルイ(あるいはその亜流者達)のように達者なオーケストレーションで豪華絢爛であっけらかんとした響きを聞かせて一丁お終いということはなく、親しみ易さの中にも、どことなく常に陰影が付きまとい、どこまでもピンと張った緊張感の持続が聴かれました。これは、よりごつごつとした音響を聞かせた、チンの師であるスキ・カンの曲にも共通していました。

さらに、最後の曲のシュウに用いられた中国笙を初めて見聞きしましたが、独奏ウー・ウェイは大熱演でした(私はLAというオケに近い席だったので、十分聞こえましたが、2階センターの奥ではどうだったでしょうか)。作品自体は、若干、音響への過剰な拘りも感じられましたが(終わり近くの梵鐘を丸い玉のついた棒でグルグルなでるとか。聞こえませんでした)、中国笙の独奏ともども、全く最後まで飽きさせない作品でした。笙でリズミカルな演奏をさせるというのも、は私は初めて聞いたこともあり、とても面白かったです。
それにしてもオーケストラは演奏が大変そうでありました。現代音楽全般にそうでしょうけど、演奏技術というより運動神経勝負とい感じもあり、特に大規模なパーカッション部隊は見ていて、言葉は悪いのですがスリル満点というかハラハラドキドキで、家でCDを聴いている場合ではない、コンサートホールに出かけねばとあらためて感じたのでした。正直、ナガノ指揮モントリオール響のCDより、秋山指揮東響のロカナの演奏の方が聴き応えがありました。再演はしないかなあ。


ということで、次は「グルッペン」を聴きに行く予定のSt.Ivesでした。
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2009.08.23 Sun » ワルトシュタインを聴く

どうも、金曜日に熱っぽく、咳もあったので、もしかしてとヒヤっとしたSt.Ivesです。その後特段体調に変化が見当たらないので安心しています。スペイン風邪も最初は春先の軽い流行だったのでねえ、秋冬がやって来るのがとても憂鬱です。

そんなこんなで家に篭るにこしたことはないと、日永一日CDを聞いておりました。で、ポール・ルイスとブラウティハムの弾くワルトシュタインを聴き、ついでに他の演奏も聴いてみようと、楽譜を見ながらの聞き比べを敢行。
と思って、そういえばレコ芸で新編名曲名盤でやっていた記憶があったので見ると、リストに挙げられている11種類の録音のうち所有しているのは3枚のみでした。シュナーベル、バックハウス、ケンプといった一昔前の大御所ももなく、ブレンデルも持っていないとは、泰西派からすると如何なものかと思われるであろうなあ。シフやオピッツの全集もない、野平や仲道の全集もない、まあ普通のリスナーはそんなに持っていないもんですよ。

ともかく、簡単な感想
Lewis
まずは、ブレンデルの代用弟子であるポール・ルイス(harmoni mundi)。かなり遅めのテンポを採用。特に最終楽章は、Allegretto Moderatoの後ろ指示に重心がある感じ。ゆっくりのテンポの訳は細やかな配慮のペダル(しばしば休符を無視)とそれによる幽玄なる響き。大局的にはおかしくないけど、細部への拘りがある、実は変な演奏。

Brautigam
ブラウティハムによるフォルテピアノの演奏(BIS)。とある人が大いに勧めていたので購入。現代ピアノに慣れていて、ピアノフォルテの音には抵抗感があったが、ここで聴かれるワルトシュタインは短く切れる音によって、叩きつける豪雨のような斬新なサウンドが生み出されていて魅力的。ちょっと疲れますけど。

Ciccolini
(写真が大きいのには意味がありません)
チッコリーニの全集。現在廃盤であります。お年でもあり、さすがに最後の最後のプレスティッシモは指が回らない感じですが、ペダルを最小限に押さえて、楽しくリズミカルな演奏であります。私は好きなんだな、チッコリーニのベートーヴェンが。

Gulda
グルダのアマデオ原盤の全集。硬質のタッチでグイグイと明確かつ雄渾な演奏であります。録音がきつめなので損をしているけれども、全集のベストだと思います。えっ、バックハウスの全集を持っていないのにそんなことを言うなと、いやあ持っていないとは言ったけど、聴いたことが無いとは言っていないんだけどなあ。

Horow
ホロヴィッツのモノラル録音の方。如何せん音が悪い(割れています)。しかし、ここぞと言う時のすさまじい圧力の左手と煌めく右手に、ライブで聴いたら感涙するだろう演奏です(SONY盤はどうなんでしょうかね?)。それにしてもホロヴィッツ、もしかしてプレスティッシモ部分で軽やかな1オクターブ和音のスケールを、両手を使わずに片手で交互に弾いているのかと思わせるような響きがありますが、どうなんでしょう?

Ciani
チアーニの全集。音のひどさは文句なし、聴衆ノイズもすさまじい。しかし、それら欠点を補って余りある凄い演奏。硬質なタッチ、広大なダイナミックレンジ、伸縮自在のテンポから生み出される類稀なる高揚感があります。一度は聴いてみることをお薦めします。最初の5分間だけ雑音を我慢すると、あら不思議、人間の耳はよくできたもので、音だけを拾ってくれます。

Levinas
(写真が大きいのには意味がありません)
ミシェル・レヴィナスの全集(ACCORD 廃盤)。廃盤になるのも致し方ないとも思いますよ。ここに聴かれるベートーヴェンは、多分「泰西名曲」のベートーヴェンではないので。非常に狭いフォルテ方向のダイナミックレンジと、逆に幅広いピアノ方向のダイナミックレジンという偏り、テンポは多分史上最速ではないかと思われ、かつ細部は本職さながらに音塊の中に塗り込められつつ、アクセントをつけた音がピコピコとくどいように明滅する様は、リゲティの練習曲?ということで私のiPodにはこの全集が格納されています。

Polini
ライブの方ではないポリーニのワルトシュタイン(DG)、めでたくレコ芸では第2位。明るめで硬質なタッチ、広大なダイナミックレンジ、一貫したテンポ、明確な構造感、一言でポリーニらしい演奏です。他に言うことがないのかって?無いです。

Paik
クン・ウー・パイクの全集(DECCA)。面白味に欠けると評されるかもしれませんが、非常に立派な練られた解釈の落ち着いた模範的演奏です。こういう演奏は損をするんですよねえ、どうしても派手な演奏に耳が行きますので。

Nat
ナットのEMI録音全集(モノラル)。ミスタッチもちょこっとありますけど、正直素晴らしい演奏です(自作自演が欲しかったので購入したら、全集がくっついてきたという感じ)。明朗で繊細、しかし構えは大きいです。しかし、こんな演奏があると全集を作りづらいでしょうなあ。

Serkin
ゼルキン(SONY)。お年を大分召されているので、ちと覚束ないところがあります(テンポ設定はチッコリーニあるいはルイスと同じくらいかな)。特筆すべきは、こんなタッチの人だったか?と思うほど、タッチが非常に軽く聞こえることです(特に第1楽章)。最終楽章にこんなしみじみとした感じがあるとは思ってもいませんでした。

Gilels
(写真が小さいのには意味がありません)
ギレリスの選集(DG)。真打登場、名曲名盤300選でも長いこと1位を記録していますが、致し方ない。若干遠い感じの録音ながら、演奏は完璧の一言です。あるべきテンポ、あるべき和音の響き、あるべきダイナミックレンジ、あるべきメロディ・ラインetc.。もしこれにつけくわえるならば、ライヴの感興でしょうか。


しかし疲れたなあ。ワルトシュタインは当分聞かなくてもいい感じ。


これからセルの振るヤナーチェクでも聞いて寝ようかと思うSt.Ivesでした。

2009.08.14 Fri » 海エジに行く

どうも、ミンゲSQ他によるメンデルスゾーンの8番を聴きながらのSt.Ivesです。ゆったり系です。

横浜パシフィコで開催中の「海のエジプト展」に行ってきました。海底に沈んでしまった3つの古代都市についてのということで期待したのですが、若干期待はずれでありました。展示物よりもイラストや解説映像が注目を引くとは!まだまだ発掘はこれからと言う感じでありました。販売している図録の解説は宜しかったです。

横浜中華街で冬瓜に似た野菜を食べて満足して帰ったSt.Ivesでした。

2009.08.08 Sat » CDを聴く日々

どうも、ルイスの弾くロ短調が終わったので、次にDavid Frayの弾く「さすらい人」とロ短調に切り替えようかと思っているSt.Ivesです。

という感じでこのところ毎日CDを聴いて過ごしています。本日の昼はラトルがBPOを振ったブラームスの交響曲全集から1、2、3番を聴きました。全体としてはかなり若々しい、あるいは荒々しい演奏でした。フレージングを短く切ったり、ぎょっとするディミヌエンドを挟んだりと、面白いと言えば面白い演奏で、それほど好きでもない3番は、これなら聴いてみようかという気になります。一方、好きな2番については、やはりカラヤン指揮の最後の録音がベストといえよう、という感じです。明日は4番をクライバーと聞き比べてみようかと考えています。

それにしてもEMIの録音は相変わらず宜しくない感じです。我が家のオーディオで聞いても細部がつぶれて、一体全体どんなオーディオで聞けば良いのか?と考えてしまいます。クラッセのアンプとB&Wのスピーカーで構成するオーディオ・システムを保有する家計が全世界にどれくらいいることやら。

一方、その後で聞いた、ゲルギエフの振るマリンスキー劇場o.の演奏によるショスタコーヴィチの1番、15番はSACDの威力をまざまざと聞かせてくれました。非常に艶めかしい音でした。ただ、15番の第4楽章の最後のチャカチャカという打楽器群は、無造作で音が大きすぎる嫌いがしましたが。

FRAYの弾く「さすらい人」はいやに整った演奏だなあと思うSt.Ivesでした。

2009.08.03 Mon » つれづれに購入したCDについて

どうも、CDを買いすぎて聴き切れないSt.Ivesです(あさってにもラトルのブラ全他が届く)。昔は1度聞けば大体全体を把握できたのに、最近は数回聴かないとわからなくなるし、昔聞いた演奏の記憶がかすれてしまって聴きなおさなくてはならないとは、人間年をとりたくないものです(楽譜も徐々に見づらくなっているし)。

とはいえ、SACDを導入し、ケーブルもあらためてアコースティック・リバイブのXLR-1.0AIIを導入し、輝きを持ちつつ、潤いある落ちついた音になって色々聴けるようになったので、週末はぼーっとCD三昧であります。ただ、昔聞いたCDが全然違って聞こえるのは、少々困りもので、例えば、フィンガーハットの弾くデュカスのピアノ・ソナタがいやに残響過多になり、閉口しました。スピーカー・ケーブルを変更すると、また変りそうだしなあ。

最近購入した中で一番感銘を受けたのは、ギレリスの弾く晩年のモスクワライブでのスクリャービンの3番ソナタとベートーヴェンのハンマークラヴィーアでありました。演奏に傷はあるものの、巨大で、燃え上がるような演奏でありました。

最もショッキングであったのは、ケント・ナガノの振った「大地の歌」でした。あのテノールの声質や歌い方には最後まで違和感を感じ、依然として慣れません(話題づくりとしては成功でしょう)。どうして彼を選らんだのか、誰かケントにインタビューしてくれ~、と言う感じ。


でも、一番嬉しかったのは、探していたクン・ウー・パイクの弾くバッハ=ブゾーニの「シャコンヌ」(DECCA)を中古で発見したことですけどね。29種類を聞くと、グリモーとオピッツが双璧かなあ。でも、あたらしいSACDで聴きなおしてみないと分からないなあ、案外、Hideto NIshikawaの鳥取ライブが良かったりして。


今週末は、ダンディの交響曲第2番の3種聴き比べでもしようかと思うSt.Ivesでした。どれが一番悪口批評に合致した演奏でしょうか?
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St.Ives

AUTHOR : St.Ives

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