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近現代クラシック音楽愛好家の徒然草。

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2012.10.28 Sun » ヘンツェ逝く

どうも、NAXOSから出たカゼッラ作品集第5弾を聴いてほほ笑んでしまったSt. Ivesです。1曲目のSuite in C major op.13の第1曲目は、マーラーの作品からパクった?という感じで、第3曲はシベリウス作品からパクった?という感じ。その後のWar Pages op.25bisはイタリア風「鉄工場」あるいは「鋼鉄の歩み」と、カット&ペースト作曲家アンタイルの向こうを十分に張れます。


さて、今朝の新聞にヘンツェ死去のニュースが掲載されていました。1920年代生まれのいわゆる西ヨーロッパ戦後前衛音楽の時代を彩った作曲家がまた一人いなくなりました。彼の作風については、正直私には良くわかりません。折衷様式と評するものも見た覚えがありますが、そうした分類や評論は学者にまかせて、個人的な思い出話を。

最初にヘンツェの作品を聴いたのは、今から25年前、大学生のころで、作品は「トリスタン」でした。ピアノとテープとオーケストラによるなんとも言い難い音楽が続く中、突如ブラームスの交響曲第1番が流れてきてびっくりしたことを覚えています。それをきっかけにWERGOの弦楽四重奏曲集やオペラ、DGから出された作品集を聴き、また実演にも足を運びました。

そうした中では、交響曲第10番のベルリン初演(ラトル指揮BPO)に際して、鼻息のとても煩い人がいて鑑賞の邪魔だなあと振りかえったら、作曲家本人だったのも懐かしい思い出です。

彼の作品の中では、オペラ「若き恋人たちのためのエレジー」、オペラ「バッカスの巫女」、交響曲第2番、「レクイエム」そして「トリスタン」は好きな作品です。残念ながら後者3つの実演にはいまだ接していませんし、さらに「バッカスの巫女」は臨時編成の大野版@シャトレ座でした。生きている間にこれらの作品を実演で見聞きしたいものですし、聴かれ続けて欲しいと願ってやみません。

最後になりましたが故人の御冥福をお祈りします。

St. Ives
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2012.10.20 Sat » マゼール N響 ヴァーグナー

どうも、ポール・ルイスの弾くシューベルトの「さすらい人」を聴きながらのSt. Ivesです。非常に素晴らしい演奏です(実演の良さが良く出ています)。一か所、音が変なところがありますけど、楽譜が違うのかな?

ということで、ベジ・フェスティヴァルを抜けてNHKホールまで秋の好天のもと、本日マゼール指揮NHK交響楽団による「言葉のないリング」を聴きに出かけました。

かなりゆったりとしたテンポで、ヴォータンの口づけを受けてしまった人を少なからず見かけましたが(さらに残念ながらジークフリートが迎えに行くには少々お年を召されていた方が殆ど)、緊張感は最後までしっかり保たれており、マゼールらしい緻かつ克明な音づくりでした。もう少しメリハリがあればとが思ったのですが、滔々たるあるいは悠々たるテンポで「神々の黄昏」にさしかかると、俄然オーケストラの音の密度が高まり、最後のゲネラルパウゼが実に意味深く感じられ、ここを頂点としてマゼールは指揮してきたのではないかとすら感じたのでした。

最後はもう少し余韻があっても良いのではないかと思ったのですが、すぐ拍手が始まってしまい残念。ブラボーに交じってブーも混ざっていましたが、まあ人ぞれぞれ、私は「ブリュンヒルデの自己犠牲」にさしかかって感じ入ってしまいました。いい演奏だったと思うんですがねえ。ただ、やっぱり歌が欲しいなあ。


新国での「リング」再演にマゼール登場ということはないだろうなあと思うSt. Ivesでした、いや(駄作)「1984」とセットにすれば...。

2012.10.14 Sun » 宗教的法悦コンサート2つ

どうも、「偶像の黄昏」を再読し始めたSt. Ivesです。「音楽がなければ人生は一つの誤謬となるに違いない」という一文だけでも読む価値がありますな。作曲家レーバーキューンの墓碑銘に書かれていなかったけ?


ということで、昨日、本日と宗教的法悦というか高揚感に満ちた作品のコンサートに行ってきました、
まずは昨日から

13日 午後6時開演 NHKホール
指揮:ロリン・マゼール
演奏:NHK交響楽団
独奏:ライナー・キュッヘル

チャイコフスキー:組曲第3番
グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲
スクリャービン:交響曲第4番「法悦の詩」

チャイコフスキー、指揮も演奏も至極立派、で、曲が驚異的に退屈なことがかえって明らかになったのでした。交響曲第5番までの道は遠い。

グラズノフ、保守的作曲家と思っていたが、あにはからんや独奏ヴァイオリンには、ブゾーニ、ヴィシネグラツキーあるいはアロイス・ハーバーもかくやという微分音程満載のパートを割り当てていたとを初めて知ったのでした。グラズノフがロシア革命前夜のロスラヴェツら未来派・ロシアヴァンギャルドの音楽も真っ青の作品を創っていことを知らず、私の不明を恥じ入るばかりです。これならきっと「サロメ」ですら優雅に聞こえるに違いない(なので、ヴィーン国立歌劇場来日公演のチケットを買わなくて良かったと思ったのでした)。

スクリャービン、素晴らしい、実演でもCDでもピンとこなかった作品だが(3番は好きなんだけれど)、機能的に様々な響きを聴かせながら、高揚感、恍惚感、官能に満ちた演奏でありました(変態的ということはなかった)。やはりトランペットが素晴らしかったのは書いておかねば。BSで放映されるので録画しておかねば。


14日 午後3時開演 武満メモリアル
指揮:鈴木雅明
演奏:BCJ他

メンデルスゾーン:オラトリオ「パウルス」

「パウロの回心(改心?)」のパウロのお話。リリングの演奏しかCDでは持っていないが、やたら合唱が盛り上がる作品だなあという程度の認識で行った。美しい作品ではあるが、メンデルスゾーンの作品にしては、ちとくどいなあと思いつつ、合唱・独唱の妙に感じ入っていたのであった。もっとも、その宗教的内実には私は全く入り込めず(「回心」自体が左側頭葉てんかん発作の一種ではないかと仄めかすヒンズー教徒の脳科学者もいたなあとか聴きながら思っていたのだ)、所詮私は異邦人であることもよーく分かったのでした。

ということで、「偶像の黄昏」を読み終えたら、そのまま「アンチクリスト」に突入する予定のSt. Ivesでした。

2012.10.11 Thu » 岡田博美 デュカスのピアノ・ソナタを弾く

どうも、アンコールの最後の作曲家の紹介で最後の「お」が聞こえず、「何故ここで八代亜紀を弾くんだ?」と思ったSt. Ivesです(ロビーに出ると、私の他にもそう聞こえた人がかなりいたようでホッとした)。


10年にわたる「ふらんすplus」の最終回ということでか、大トリにふさわしい大曲をプログラムミングしてくれました。

10月11日 東京文化会館小ホール 午後7時開演

ピアノ:岡田博美

J.S.バッハ:フランス序曲 ロ短調 BWV831
ブーレーズ:ノタシオン
(休憩)
デュカス :ソナタ 変ホ短調

(アンコール)
ドビュッシー:夢想
フォーレ(岡田編曲):夢のあとに
矢代秋雄(岡田編曲):夢の舟

デュカスのピアノ・ソナタは偏愛曲なので、16種類程のディスクを手元に集めているが、実演で聴くのは初めて。もっとも、ディスクでもろくに弾けていないものも多々あり、かつアムランも実演では大ミスをしている(とはいえ、演奏としては素晴らしい!)ので、はたして弾き切れるのだろうか、安全運転の退屈な演奏になるのではないかと思っていたら、あにはからんや、驚異的に良い演奏であった。

岡田の演奏には、実演のアムランのような高揚感とダイナミックレンジの広さこそないものの、第1楽章の「テンペスト」を思わせるような茫洋としてほの暗い音の響き海の上をメランコリックな旋律が漂う様やく、第3楽章のチャレンジングなスピードでの目にもとまらない打鍵や、心臓破りの丘だらけのマラソンコースのような第4楽章の疾走感が素晴らしい。これまでの録音や楽譜を眺めて、「こりゃあ実演向けの作品ではないなあ」と思っていただけに、これほどの演奏を聴けたのは僥倖である。

なお、マイクを立てていたので、2楽章のいいところでのたわけ者の無遠慮な咳がカットされ、その他のちと怪しかったところ(3楽章の途中で左手落ちていなかったか?他)を修正して何時か手元に届く日が楽しみである。


これから、アファナシエフの弾くD.850を聴こうかと思うSt. Ivesでした。一番彼に合っていないような気がする作品なのだが、どうだろうか?
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St.Ives

AUTHOR : St.Ives

No hay caminos, hay que caminar...

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