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どうも、竿だけ屋の呼び声で昼前に目を覚まされたSt.Ivesです。
先週、今週の土曜日と20世紀音楽物のコンサートに行ってきたので、軽く感想を(来週の土曜日はなし) 7月1日(土)18時開演 サントリーホール ハリソン・バートウィッスル:パニック(日本初演) サックス・平野公崇 ドラム・藤本隆文 原田敬子:アザー・サイドII(読売日本交響楽団委嘱作品) ニコラウス・A・フーバー:アン・ファス・ダン・ファス(日本初演) ソフィア・グバイドゥリーナ:シュトゥフェン(日本初演) 読売日本交響楽団 指揮:ゲルト・アルブレヒト 7月8日(土) 16時開演 タケミツ・メモリルホール ”Music Tomorrow” ベネディクト・メーソン:ライトハウス・オブ・イングランド・アンド・ウェールズ(日本初演) 猿谷紀郎:ここに慰めはない ソプラノ・小川明子 ジェルジ・リゲティ:サンフランシスコ・ポリフォニー NHK交響楽団 指揮:ジョナサン・ノット なお、Music Tomorrowで予定されていた金子仁美の「Nの二乗(自然・数)」は作曲家の都合により演奏が中止されたとのことでした。間に合わなかったのか、出来が悪かったのかな? 演奏の出来はいずれも良かったと思います。最も、この中で聞いたことがあるのはリゲティ程度で(パニックは冒頭2分だけ2004年のバートウィッスル特集@RFHの宣伝CDで聴いた)だけですけど、サンフランシスコ・ポリフォニーは、ノット自身がベルリンpo.を振ったCDと比較しても、そう劣ったようには聞こえませんでした(ただし、ホールの残響がありすぎて、全体にぼやけていたけど)。 聴いた席(サントリーは2階センター、タケメモは1階中央)の違いかもしれませんけど、N響の方がより音が迫って聞こえておりました。 さて、まずはバートウィッスルの「パニック」。CDで聴くより冴えない作品でありました。オケの金管が密集しすぎたのと、1曲目からは飛ばさないつもりだったのか、今ひとつ全体に音の動きが分からないモコモコとした作品。最後の方でオケのトランペットもドラムとサックスに絡む当りで、ようやく乗ってきた感じ。それにしてもバートウィッスルの作品ってどれもむっつりというかモコモコとしていて、派手に演奏しているようで、それほど驚くような響きが無いように思うんだけどねえ(ホッジスが弾いたピアノ曲の「ハリソンの時計」は良かったけど)。 原田作品。作曲家と指揮者の対話からは一体どんな構造や音響になっているかはあまり良く分からず。メーソンや猿谷と共通するような、聴き易い、ある種ムーディーで、どこかで聴いたような響きを連ねていった作品。良く出来ました、でもそれで?という感じ。19世紀におけるシュポアの作品と同様の印象。 N.A.フーバー作品。過ぎ去ったアヴァンギャルドの残照も感じられ、個人的にはこの日一番気に入った作品。何となくアルブレヒトが一番力を入れて練習したんではないかなという気もするが、オケの音の緊張度がこれまでと全然違う。音事象の変転、持続と断絶が鮮やかで耳が飽きない。帰りに渋谷タワーで探してしまった(見つからず)。 グバイドゥーリナは、うーむ近作と違って音は面白いけどねえ、最後に読み上げられるリルケの詩のテープ(多重録音)が一番良かったと言うと罰が当るだろうか。 メーソン作品・ブリテンの「四つの海の間奏曲」でも始まるのかと思ったが、解説を読んだら88年のベンジャミン・ブリテン作曲賞の第1位作品であった。聴き易さの点では7曲中のトップで、所謂調性感のあるメロディーがモロに出てくるし、何もMusic TomorrowでなくてもN響定期でもこれなら聞けるだろうと思うのだが、考えてみれば、来シーズンのN響の酷いプログラムからしても、この程度でも定期会員にはショックなのかもしれない。退屈のあまり途中で意識が何度となく途絶えたのだった(因みに、読売日響のコンサートでは全く意識が途絶えたことはない)。 猿谷作品。ベンの詩は男性の詩だろうと思ったらソプラノを当てていたのは新鮮だったけど、シュレーカーかベルクのようなある種官能的な響き、かつ、彼はIRCAM系ではないようだけど、高音中心にキラキラと輝く美しい響きの作品で(かつソプラノはR.シュトラウスかヴォルフですかいと思うように真っ当な歌唱。ブーレーズの「ルー・マルトー」より新しい作品とは到底思えず)、好みの方ではありますけど、途中で飽きてしばし寝てしまいました。行く前に家にある彼の作品を片っ端から聴いて行ったせいもあるけど、「ここに新しきはない」という感じ。 それにしても指揮者のノットはどうして作曲家を舞台に上げなかったのだろう? 最後のリゲティのサンフランシスコ・ポリフォニー、実はライブで聴くのは初めて。やはりこの2日に聴いたどの作品よりも聴き応えがあると言うのは、贔屓の引き倒しでしょうかね。 これでリゲティの管弦楽等大規模作品のうちライブ未聴は二重協奏曲のみとなりました。
[この記事へのコメント]
前回に引き続き今晩は。
Music Tomorrow私も行ったのですが、メーソン作品は結構感心しました。オケが有機体としてでなくあたかもインスタレーションの機材のように使われているので。 ただ出てくる音自体は目新しくないのも事実で、そういう点ではドナウエッシンゲン'97CDに含まれる10年後の作品《The Four Slopes of Twice amoug Glinders of her Gravity》(タイトル長い…)の方がより本領発揮かもしれません(尤もこれ以外聴いたことがないですが)。 猿谷作品はベルクと比較するとよろしいかと思いました。一気に他の作品を聴く気をなくしましたが、もし面白いのをご存知でしたらご教示下さい。 最後のリゲティ、どうだったでしょう?個人的にはこれ一曲だけアンサンブルの精度が落ちていて、残念に思いましたが(ノット指揮BPOの録音と比較してしまうせいもあります)。 No.69 2006/07/09(Sun) 04:49[編集]
どうも、部屋の片づけをしないと思いつつ何もしていないSt.Ivesです。
今晩は。 リゲティのアンサンブルは落ちていましたか、ホールがホールで、曲が曲だからあんなものかなと思っていました(ベルリンpo.よりあまり劣らないと言うのは褒めすぎだったかもしれませんけど)。 メーソンの曲は、出来は良いのですけどねえ。なお、ドナウエッシンゲンの97年にメーソンの作品が収録されていたとは全く覚えていませんでした、あのCDは、当時はリゲティのピアノ練習曲集第3巻の1曲だけのために購入していたので(後はブーレーズのAnthemesが入っていたことぐらいしか覚えていなかった)。後で聞きなおして見ます。 猿谷については、ニューアーツ四重奏団による弦楽四重奏曲「アイテールの貧欲」(1996)は中々良い作品だと思います。イメージとしては、WINDOWAの壁紙で漆黒の背景にレーザー光線が流れていくのがありますが、あれを思い起こさせます。CDはカメラータ東京 30CM-557です。他の管弦楽作品はあれに似たり寄ったりです。 最近現代物のCDが2500円を超えるので買い控え中のSt.Ivesでした。 No.70 2006/07/09(Sun) 20:05[編集]
猿谷作品のお薦めを教えていただき、ありがとうございました。邦人作品のCDは大抵2,500〜3,000円するので、ついリスクを恐れ避けがちです。
リゲティの第16練習曲はエマール奥方のイリーナ・カタエヴァが初演したのでしたね。メイソン作品もカタエヴァの演奏です。《Anthemes》はDGGスタジオ録音も出ましたが、Jeanne-Marie Conquerの実演ではまったく印象の異なる作品でした。ライヴ・エレクトロニクス作品の録音では、器楽音が大きめに収録されすぎる傾向があると思いました。 リゲティ作品は特有の錯視感(トゥッティの後にぼーっと背景音が残るなど)は上手く出ていたと思いました。ただ激しい部分での弦の反応の重さや管の音色斑が目立ったかなと(2階オケ横だったので直接音で聴きました)。《アトモスフェール》あたりより誤魔化しがきかなさそうですね。 では、またお邪魔させていただきます〜。 No.71 2006/07/10(Mon) 02:49[編集] [コメントの投稿]
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