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近現代クラシック音楽愛好家の徒然草。

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2006.11.08 Wed » モーゼとアロン@シュトゥットガルト

がNAXOSから登場。先週末に入手したので帰宅して聴いています。指揮者がダニエル・カールロータ・ツァグロゼクではなく、見知らぬ人(ローラント・クルティッヒ)になっていました。リングの録音はツァグロゼクだったのに、何故でしょうかね?


さて、このオペラはCDで聴くと面白いのですが、視覚が入ると意外と詰まらない。シュトゥットガルトでの公演も、夏の暑い日で大変だったこともありましょうが、どうにも面白くないなあと思って見ていたきおくがあります。このCDを聴き始めると非常に面白い演奏。で、当時の記録を掘り起こしてみるとこんな感じ(確かHPではアップしていなかったと思います)。

(ここから)

2003年7月12日シュトゥットガルト歌劇場

シェーンベルクの「モーゼとアロン」は好きなオペラの一つだが、初めて見た実演は正直詰まらんかった。普段聞き慣れているブーレーズ指揮アムステルダム・コンセルトヘボウより、オーケストラの音が軋んでいた(たいした問題ではない)。ただ、意外にオケの音量が小さい(絞られている)。

歌手は、聞きなれている演奏でもアロンを歌っているクリス・メリットは、もともとの作品でもモーゼと対照を浮き上がらせるべく歌唱的に書かれているが、本日の公演はCDよりもさらに伸び伸びと「歌って」いた。第2幕の最後は、演技も加わって、モーゼの負けをより印象深く思わせる確信に満ちた歌を披露してくれた。

モーゼは、パッと見はモートン・フェルドマンが歌っているかのような髪型に眼鏡、背広のコスチュームで、その「歌」は、楽譜上で指定されているシュプレッヒ・シュテンメというより、単に語っているに近い状態であった。もっとも非常に聞き取り易い深深とした声のドイツ語であり、まあこれはこれで良いと思って聴く。

他の歌手は、合唱団から抜擢されていて、ちと独唱者としては弱かった。ただ、このオペラは事実上モーゼとアロンの対話に合唱団が加わるだけなので、演奏上の大きな傷とまでは感じられない。

して、何がつまらなかったのかというと、演出であった。場所をパレスチナかどこかのユダヤ人の評議会の議場に置き換えたアイデアは良かったが、はて、第2幕の黄金の子牛はどうするんだ?と思ったら、アロンの見せる「シンボル」は「映画」で議場に陣取る人々(評議委員)に見せるという趣向であった。映写機の光は聴取の方に向けられており、当然何も映し出されていない。それを見るイスラエルの民は時々「オー」とか何とか行って少し体を横に動かして驚きを示す程度で動きが無い。オケはそれまでの音量が基礎にあるので、そこだけ管弦楽曲だからといって前にしゃしゃり出てくる訳ではないので、聞いていて欲求不満が高まる。最後の最後でフリーセックス(トランス)状態に陥るのも「何で?」としか思えない演出であった。

実演だと目の要素が大きくなるので、CDで音だけとは聞き方が多少違うのかも知れないが、おかしいなこんな詰まらん曲じゃなかったはずなのに、と思いつつ劇場を後にした。

(ここまで)


見えるものはいかんということをシェーンベルクはこの作品を通じて体現したのかな?と思いつつこれから第2幕を聴こうかと思います。

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comments
音楽の偶像崇拝
ブーレーズ指揮アムステルダム・コンセルトヘボウはザルツブルクのペーターシュタインの演出として、音楽的な構造が抽象的に舞台へと写されていました。

上述の上演の批評も読んだ覚えはあるのですが、音楽を裏打ちするレベルには無かったようですね。CDの指揮者はロータ・ツァグロゼクは「ノン・エクスクルーシヴ契約」を受けないのは、一流の音楽家としては当然でしょうか。ライヴでもラジオ放送は受け入れるでしょうが、CD化は許可していないと思われます。

TB貼ります。
Re:音楽の偶像崇拝
どうも、モーツァルトのミサ曲ハ短調のレヴィン版を聴きながらのSt.Ivesです(指揮はマッケラス)。

シュタイン演出は写真でしか見たことがないので、どんなものだったのでしょうかねえ。私は3演出(シュトゥットガルト、ベルリン、ハンブルク)しか見たことが無いのですが、ハンブルクのコンビチュニーがもっとも出来が良かったと思います(それでも、黄金の子牛のシーンは音楽の雄弁さの前に舞台が冗長に感じてしまいましたけど)。

前半から第2幕冒頭までは比較的演出的には何とか持っていたんですが(歌詞は簡単に言えば延々と議論や不満を述べるわけですから<笑>)、あ後半にかけての展開がどうにも持ちこたえられないし、舞台化する必要性があまりないなあという感じでした。

ツァグロゼークは、NAXOSでのヴァルキューレ(DVDにもなっていますが)には登場しているので、この作品に登場しないのはちょっと不思議であります。自分の振った分に何か不満があったのでしょうかねえ。


なお、シュトェウットガルトで彼の振った演目では、ラッヘンマンの「マッチ売りの少女」(旧版)、シュレーカーの「烙印を押された人々」、ブゾーニの「ファウスト博士」がDVDにならないかと期待しているのですが、難しいでしょうかねえ。確かいずれもカメラが入っていたと思うので、地元のTVでは放送していそうですけど。

それでは、今後ともよろしくお願いします。
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