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近現代クラシック音楽愛好家の徒然草。
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どうも、難しいですなあ「薔薇」は、と思ったSt.Ivesでした。良い歌手を最低4人揃え、良い指揮者に、良いオーケストラに、良い演出に、良い箱も揃えなくてはならないとは。

ということで、ピアニストのK.ツィメルマンも2階席で見ていた今晩のゼンパーの感想をば。

2007年11月26日(日)NHKホール 午後3時開演

「薔薇の騎士」

指揮:ファビオ・ルイジ
演出:エヴェ=エリック・ラウフェンベルク
舞台美術:クリストフ・シュピーガー
衣装:ジェシカ・カーゲ
合唱指揮:ウルリッヒ・ペッツホルト

元帥夫人:アンネ・シュヴァンネヴィルムス
オックス男爵:クルト・リドル
オクタヴィアン:アンケ・ヴォンドゥング
ファーニナル:ハンス・ヨアヒム・ケテルセン
ゾフィー:森麻季
マリアンネ:ザビーネ・ブロム
ヴァルツァッキ:オリヴァー・リンゲルハーン
アンニーナ:エリーザベト・ヴィルケ
イタリア人歌手:ロベルト・ザッカ
他多数

2005年6月19日(日)のゼンパーで観た時の配役は、オクタヴィアン役がアンケ・ヴォンドゥング、元帥夫人は昨晩の「ザロメ」のカミッラ・ニールンド、オックス男爵はKristin Sigmundsson、ゾフィーは、ハンブルク州立歌劇場でルルを歌ったMarlis Petersen、指揮はミヒャエル・ボーダーとオクタヴィアン以外は全く違っていました。因みに、その時は、元帥夫人とゾフィーには満足したのですが、オクタヴィアンがちょっと弱いし、オックス男爵もちと感じが違うし、指揮はかったるいなあという感じ。

今晩は、多分現存する最高のズボン役の一人が時々ドレスデンで作曲家とかオクタヴィアンとか歌うのに、今回は連れてこなかったのは何故だろうかなあ、悪くはないけど今一声が通らないなあというぼやきと、声と演技が硬いなあ、やはりゾフィー役を歌い演じられる歌手は少ないんだろうか、ボニー、シェーファー、Petersen級は連れて来られないしねえ、というぼやきも出てしまうのでした。

とはいえ、歌手では元帥夫人とオックス男爵がそれぞれ手馴れたものでしたし(クルト・リドルのオックス男爵を観るのはこれで何回目だろうか?)、この二人については非常に満足できました。歌手については、元帥夫人役のシュヴァンネヴィルムスの歌う1幕の長いモノローグと最後の3重唱の出来栄えだけでも来た甲斐があったと思います。第1幕が終わった後、11月23日の公演に行けたにもかかわらず行かなかったことを若干後悔したのですから。

一方、歌手の弱さはオーケストラの演奏でカバーするということでしょうか、昨晩に引き続き素晴らしい演奏とその響きを堪能させてくれました。特に第2幕の2重唱の背景、第3幕の3重唱以降は、2人の歌手ははっきり言って歌がよく聞こえませんでしたけど、オケが代わりに歌ってくれたので大満足でありました。非常に雄弁で美しいオーケストラでした。あー日本にも欲しい、これだけ響きそのもに注意を凝らし、美しく鳴らせるオーケストラが。

さらに指揮者のファビオ・ルイジは全体に活きが良く心浮き立つような音楽作りをする一方で、第一幕モノローグ、第2幕の2重唱、第3幕の3重唱をじっくりとしたテンポ設定と細心の注意で弱音の繊細な響きを聞かせてくれるし、どこまでも様々な楽器による細かい文様が絡み合って大きな図柄を描く様を堪能させてくれまして、少なくとも9月に来日したチューリヒの指揮者(小澤の後任)よりも「薔薇」に関しては私は遥かに高く買います。


これからバーンスタインの振った「千人の交響曲」SONYのリマスター盤を聴こうかと思うSt.Ivesでした。
No.265 2007/11/25(Sun) 22:37
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