4文字33行

近現代クラシック音楽愛好家の徒然草。

2017.05 « 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 » 2017.07

--.--.-- -- » スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2008.01.16 Wed » 「モーツァルト レクイエムの悲劇」を読む

どうも、アイブラーのレクイエムを聴きながらのSt.Ivesです。もう少しで不滅の名前を(モーツァルトの脇だけど)残せたのに!


ということで書店でたまたま目に付いた「モーツァルト レクイエムの悲劇」(ダニエル・リーソン著 第三書館)を読みました(3時間もあれば読めます)。

あのレクイエムにまつわる様々な事実・状況を追っかけており、非モーツァルト愛好家である私には格好の入門書に思われました。内容とは別に面白いのは、著者のジュスマイアーとコンスタンツェに対する評価というか態度でして、批判が多いジュスマイアーの作曲部分について、彼の本当に作曲能力が低いかどうかは作品を殆ど見聞きできない現状では分からないし、そもそも作曲部分(間違いが多いとはいえ)についての審美的な非難は主観的なものだと判断を留保しているとことでしょうか。そういえば、中学1年生の1学期か2学期、音楽の授業はハイドンとモーツァルト作品の鑑賞でしたが、確か最終回にレクイエムの抜粋が取り上げられた際、音楽教師が、「質的に落ちているから、どこからジュスマイアーが作曲したかはっきり分かる」とのたまったのを思い出しました。因みに、私は当時は全くどこからか分かりませんでした。今は知識として知っていますが、やはり審美的には良く分かりませんので、著者の言うとおりだと思います。

ただ、アーノンクールが1999年録音のレクイエムの解説文に寄せた、陳腐でありふれた作品しか書かなかったジュスマイヤーに書けるはずが無い、全部モーツァルト作品だという旨の文章を審美的な判断の例、ジュスマイアー無能説の一般的言説として引用するのは止めた方が良かったと思います。彼のことだからジュスマイアーの自筆譜まで研究した上で判断している可能性は十分あると思うので。

一方、コンスタンツェについては、作品の成立状況の検証に混乱をもたらした点は批判していますけど、ともかく作品を生き残らせたことは評価しています。ただ、あの偽物だと言われているコンスタンツェの写真は使わない方が著書の信頼性向上のためには良かったのでは。

個人的にはバイヤー、モーンダー他の版を取り扱った「現代のジュスマイヤーたち」の章をもっと掘り下げて書いて欲しかったです。特にドゥルース版は聞いたことがないので、詳細をよく知りたかったです。

エピローグ的に掲載された19世紀米国のモーツァルト小説は、途中はともかく結末はびっくりです。


初めてゼレンカのニ「長調」のレクイエムのキリエをか聞いた時、モーツァルトのパクリかなとか思ったSt.Ivesでした。
スポンサーサイト

« | HOME |  »

comments
comment posting
管理者にだけ表示を許可する

trackback

http://stives.blog15.fc2.com/tb.php/288-d7ec60b0

09profile.gif

St.Ives

AUTHOR : St.Ives

No hay caminos, hay que caminar...

09category.gif
09entries.gif
09comments.gif
09trackbacks.gif
09archives.gif
09link.gif
09others.gif

FC2Ad

09search.gif
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。