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近現代クラシック音楽愛好家の徒然草。
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世の中には、ピアノを無視してピアノ五重奏曲(あるいは四重奏曲)ができると思う演奏家もいるようだ。

それは、24日土曜日、サントリー・ホールでのこと。

フェスティヴァル・ソロイスツwithレイフ・オヴェ・アンスネスのコンサートに出かけた。4月にウィグモア・ホールでヴァイオリンのテツラフとの共演で素晴らしいショスタコーヴィチとグリーグの3番ソナタを聞かせてくれたこともあり、非常に楽しみにして出かけたが、あれ?という出来であった。といってもピアノのせいではなく、その前に陣取る弦楽奏者たちの演奏にである。

まず、モーツァルトもドホナーニもシューマンも演奏様式上の差異がない、これは驚きである。時代も楽器も違うのであれば、それなりに異なる音、タッチ、感情表現があろうが、無いのである。

百歩譲ってそれを認めよう、しかし、ヴァイオリンは一人酔いしれて(さらに音まで結構はずして)弾いており、チェロは、アクションだけならばアルバン・ベルクSQが全員かかっても敵わないが、音量もなく、響きにも乏しく、かなり間違いが目立つ。「低音部が聞こえたと思ったらヴィオラだった事件」は何回となく起きていた。

特にシューマンでのヴァオリンの酔い痴れ方は唖然としてしまった。他の弦楽器奏者と一応合わせている瞬間もあるが、あとは一人旅状態でヒート・アップしていく。第2楽章はアンサンブルが崩壊するかもと思うほどテンポ・アップまでして、ヒヤヒヤした。

してピアノは?というと、ピアノを無視して演奏し続ける人々相手にタイミングを合わせて淡々と背景画のように引っ込んでいたのが実情である。第4楽章コーダ近くでようやくちょこっとピアノもあったのねという感じで表に出てきたが、時すでに遅し。

まあ、端から見れば熱演で大いに盛り上がる演奏だったろうが、シューマンのファンタジーや複雑な陰影はどこに?という単純な内容の演奏であった。
多分、解釈のすり合わせなんぞ殆どないまま、アンスネスと彼らは演奏をしていたのであろう、とウィグモア・ホールでのアルテミスSQとのアンスネスの共演によるシューマンの五重奏の録音(BBC3)を聴きながら思うのであった。

アルテミスSQは11月に来るんだけどねえ。


No.34 2005/09/26(Mon) 21:34
コンサート感想 | トラックバック:0 | コメント:3

[この記事へのコメント]
ゴッドウーチン[URL]
はじめまして。なんか面白そうなブログだったのでよってみました。
これからも更新楽しみにしてます。仲良くしましょうね。

No.30 2005/09/26(Mon) 21:44[編集]

St.Ives[URL]
どうも、ゴッドウーチンさん初めまして。返事が遅れましてすいません。今後ともよろしくお願いします。因みにアンスネスはとってもいいピアニストですよ。
No.31 2005/10/01(Sat) 01:27[編集]

とおりすがり[URL]
この演奏会、私も行きました。そして全く同じ感想を持ちました。アンスネスはあれだけ引いて演奏しているにもかかわらず、色彩感豊かな音色だったのが印象的でした。いまごろコメントして申し訳ありません。
No.166 2007/10/01(Mon) 15:20[編集]

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