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近現代クラシック音楽愛好家の徒然草。

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2009.05.05 Tue » 5月3日ライマン「メルジーヌ」@ブレーマーハーフェン

どうも、5月4日のデノケの歌う「マクロプロス家の秘密」@パリから戻ったSt.Ivesです。同じ公演を5月7日にもう一度見ますので、感想はその後にでも。

それにしてもブレーマーハーフェンからの移動はちょっとヒヤリとしました。ハンブルク中央駅から空港に向かうエアポート・エクスプレス・バスが4月30日で廃止されていたのですが、それがきちんと駅に表示されておらず、さらに旧バス停にはその旨がドイツ語のみで書かれているなど、とても国際港湾都市ハンブルクとは思えぬ対応でした。世界最大の鉄道模型レイアウト施設「ミニチュア・ワンダーランド」には日本語パンフレットまで常備されているというのになあ。ちなみに、この施設、総面積1150平米(将来的には1800平米にまで拡張予定)、線路の総延長が12キロ(同20キロ)、機関車890両(同1300両)、制御コンピューター40台(同60台)という途方もないものでして、さらに驚異のレイアウトに、細かい仕掛けや遊びが満載というものです。2002年頃はすぐに入れたのに、現在は平日の午前中ですら30分待ちというハンブルクの一大名所となっています。

さて、ブレーマーハーフェンでのライマンのオペラ「メルジーネ」についての雑感です。

2009年5月3日午後7時半開演
Stadttheater Bremerhaven

Aribert Reimann : Melusine

指揮:Stephan Tetzlaff
演出:Peter Grisebach

Madame Laperouse : Ingeborg Greiner
Melusine : Eun-Joo Park
Pythia : Zdravka Ambric
Max Oleander : Manolito Mario Franz
Graf von Lusignan : Felipe Perio
Geometer : Lukas Baranowski
Mauer : Slavin Peev
Architekt : Ralph Ertel
Oger : Kai-Moritz von Blanckenburg

ブレーマーハーフェンってどこ?と思われましょうが、ブレーメンから北海方面に向けて列車で40分ほど離れた多分ドイツ第2の港町です(ロストックやキールより大きいと思う)。といってもコンテナ港が主なのか、ハンブルクのような猥雑さや活気はあまり感じられず、こざっぱりとした、戦後再建された、さらに現在再開発が進められている町です。財政的には潤っているのでしょう、市の中心部の商業施設は綺麗に整備され、さらに新しいサッカースタジアムが建設中でした。なお、ここはブレーメンから飛び地ですが、かつてブレーメン市がどこかの領主から土地を買収して港を建設したこともあり、同一州に属しています。ヴァイマール共和国時代には、ブレマーハーフェン建設を記念するコインも発行されています。

劇場は市の中心部、コロンブス・センターの南端?にあり、規模はフランクフルト州立歌劇場を2回りほど小さくしたぐらい。木張りの壁の質実なホールでした。
当日の聴衆の数は、小さな町だし曲目が曲目なので殆どいないだろうと高をくくっていたら、席は半分近く埋まっていました。

肝心のメルジーヌですが、いやあ、字幕がないので困った。ライプチヒではシェーンベルク作品にもドイツ語字幕をつけてくれたのですが、こちらはなし。歌は朗誦的で、ドイツ語として明瞭に聞けるように作られている作品なので、普通のドイツ人ならば、シェーンベルク作品以上に、歌詞は理解できるのでしょうが、こちらは残念ながら聞いて分かるほどのドイツ語能力はないので、困りました。さらに、メルジーヌの話をよく知らないので、余計に困りまして、直前に必死になって読んだドイツ語の筋書きは、全く理解できなかったしなあ。

初演は1971年4月29日、「若き詩人のためのレクイエム」や「シンフォニア」とか同じ頃の作品でライマンのオペラとしては第2作。因みに、第3作が「リア王」、第6作が「城」で、現在ヴィーン国立歌劇場の依頼で、第8作目の”Medea”(原作グリルパルツァー)を作曲中で、2010年2月28日初演(指揮ボーダー、演出マレッリ)だそうです(パンフレットによる)。

全4幕、90分程度、休憩はなしでした。

音響的には、あーライマンっぽいなあ、見たことある「リア王」とか「城」で聞ける響きだ、といった感じですが、オーケストラが、「リア王」とは比べ物にならないくらい小規模(編成指定そのものなのか、単に劇場のオケが小さいからか不明)なせいもあって、とってもとんがっていたのに対して、歌唱が普通にドイツ語をしゃべっているのに多少抑揚をつけただけ?と思う程明瞭に聞き取れます。ただ、音響に色彩感が乏しいし、ダイナミックな変化は第4幕最後になってようやく聞けるという具合に起伏に乏しく、さらに歌唱も朗唱なので、話が良く分からないまま聞いていると、途中で猛烈な眠気が襲ってくるオペラでした。いやあ「リア王」はやはり偉大な作品なんだなあ、何がライマンに起こったのだろう。最後に焼死体となった、メルジーヌを見て、「メルジーヌ?」と言って幕になるところはブゾーニの「ファウスト博士」を思い起こさせましたけど。

歌手の出来については、劇場の規模が小さいこともあって、絶叫して音程が明らかにずれている(だろう)、といった歌手はおらず、その点では好ましいものでした。

演出は、うーむ、ライプチヒの「期待」同様に壁を動かして何かを表そうとしているらしいのですが、それが何なのか分かりませんでした。最後、火事で上からススが大量に降ってくるのは面白かったですけど。

指揮者が一生懸命に振っているので、オケの奏者達は、今一乗り気ではないけれど、まあがんばるか、といった風で演奏していまして、最後の盛り上がりを含めて、ライマン的音響は十分に堪能できました。


というわけで、明日5月5日は、このオペラが初演されたSchwetzinger Festspielenに出かけて、W.リームの新作オペラ(初演は5月3日)を見る予定のSt.Ivesでした。今度は”Proserpina”の話だそうで、ゲーテの原作を探し損ねたので、「見知らぬオペラを見聞きする!第3弾」になるなあ。
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