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近現代クラシック音楽愛好家の徒然草。

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2005.11.02 Wed » エスカルゴの思い出&アファナシエフのリサイタル

会社の帰りに新宿タワーによってCDを物色していたら、「のだめカンタービレキャラクターBOOK」が売り出されいたので購入。帰宅後ラトル&ツィメルマンのブラームスのピアノ協奏曲第1番のCDも聞かずに読んでしまった(当然大笑いした)。その中に、本編でも出ていたパリのレストランとして、バスチーユ近くのブラッセリーを紹介していた。向うにいる間から、ここではないかと思っていた所でありました。

ただ、オペラ座に近いこともあって3回程この店には行きましたけれども、エスカルゴはメニューに無かった記憶があります。大好物なので見落とすはずはないのですけどねえ。結局フランスではパリはルアールの専門店で3ダース、リヨンで2ダースしか食べれず、いまだに心残りであります。ロンドンにもソーホーに「エスカルゴ」というレストランがあり一度行ってみましたが、ここはエスカルゴを使った料理を出しており、非常に美味しかったです(確かミシュランの星が一つだったかな?)。しかし、ロンドンのレストランなので値段も非常に張ったのも事実で、かつ一人では入りづらい店でした。


先週から風邪をひいて、会社から戻ると殆ど直に寝てしまう生活が続いていまして、昨日は10時には寝ていました。ただ、日曜日にはアファナシエフのリサイタルにはある程度体調を整えて行ってきました。
彼のCDはほぼ買っているのにコンサートは初めてで、正直たまげました。そのCDどころではない異常な緊張感の溢れる演奏会。シューベルトの休符の意味合いの凄さを感じさせてくれました。

曲目はD.784イ短調、D.664イ長調、D.845イ短調、因みに最後の曲は、のだめがマラドーナ国際コンテストでも弾いた曲で、こんな曲を課題曲にするコンテストって一体何?とか思っていたのですけど(漫画のコマに描かれた譜面からみるとは1楽章だけ?)、良い曲です(でも私は双子のD.840のハ長調の方がもっと好き)。

私同様風邪をひいている人や招待客が多いのか(朝日新聞で読者プレゼントをしていたらしい)、ざわついていたのが、1曲目D.784の提示部が繰り返される頃には、ウソのように静まりかえりました(勿論咳は出ますが、極力抑えようという努力の跡アリアリのものでした)。緊張度の背景には、まず速度表示はアレグロのはずがアンダンテいやモデラート?という感じの遅さ、それに加えて、主題提示に続く最初の休符が八分+四分休符のはずなのに、もの凄く長い、そしてピアノからだらんと手を下ろすアファナシエフの姿もあって、冥界への門がそこに開かれたかのような、シューベルトに良く言われる都会人の孤独の暗さや寄る辺無さを越えた底暗さがその休符に聞かれるのでした。この後も長い休符が続きました。

さらに、彼はダイナミックレンジの幅を非常に大きく取ります。シューベルトのピアノ・ソナタはフォルテシモが(多分)最大の音量記号なのですが、ベートーヴェン同様にそれは心理記号であるといわんばかりに割れんばかりの強音を聞かせてくれるので、普段シフ等でD.784を聞き慣れている身には、その振幅の大きさと沈黙に驚愕するばかりでしたし、余計に休符の沈黙が空恐ろしく聞こえてくるのでした。

こうした演奏は、一つ間違えるとただのスタンド・プレーにしかならないところがそうならないで最後まで聞かせてくれるのは、それ以外の部分で非常に細かく強弱と旋律線の交替をきちんと聞かせるという丁寧さも併せ持っていたおかげで、いやあ実演の方がCDより凄い(この3曲のCDは無いのですけど)と打ちのめされてしまいました。第4楽章も音がすべて潰されてクラスター状態の音の虚無的なうねりが押し寄せてくる、ショパンの2番ソナタの第4楽章を先取ったかのような音楽でありました。

続く。D.664は、見事でしたが、D.784の後だと本当にホッとしました。もともと明るい曲調でもありますし。

そして。D.845。モデラートではなくラルゴ?というように主題を一音一音石に刻み付けるかのように弾く。その後もけっしてテンポは上がらず、重い和音の連続でありました。勿論4楽章はそれなりに快速で、かつ最後のアッチェレランドは、シューマンの第2ソナタの表示、最速で、しかしさらに速くを思い起こさせるように狂気染みた速さを追求しようと試みていました(若干指がもつれていましたけど、そんなことは問題外の演奏でありました)。この演奏を聴いたあとにはポリーニの詰まらない演奏(本当に何故あなたは録音に同意したの?と尋ねたい演奏)は本当に2度と聞く気にはなれませんでしたし、シフも聞きなおしたのですけど、うーむ、違うぞとこの曲に対する私のイメージは大きく変ってしまったのでした。



ラトル&BPOとツィメルマンによるブラームスのピアノ協奏曲第1番の演奏は私好みであります。因みに、イヤー・スピーカーで聞く限り、録音はEMIのアンスネスと組んだものより広がり感があって良いです(笑)


という訳で、明日はポリーニの参加する「ノーノ・プロジェクト」に行きます。これから予習せねば。
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