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近現代クラシック音楽愛好家の徒然草。

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2009.06.01 Mon » みゅ~じっく とゅもろう

どうも、デジタルTVガイド6月号に掲載されていた28日午後9時放映予定のN響アワーの告知に大笑いしてしまったSt.Ivesです。そこには、「庄司紗矢香 20世紀の名曲を弾く!」(仮題)として「リゲティ バイオリン協奏曲第1番 ニ長調 作品19」と出ていました。何時第2番を作曲したのだろうか、あの作品が実はニ長調だったとは!、それに作品19は少なすぎないか、死ぬ前におなじみの演奏禁止措置でもしたのだろか、ベリオ同様に別のリゲティさんがいたのだろうか?と思いつつオペラシティに出かけて、あー、プロコフィエフの第1番を弾くコンサートを放映するのかと理解したのでした。なお、本日の公演は、BSのみで、地上波での放送はありません。ひどい話だ。


ということで本日の感想をば極めて大雑把に。

2009年6月1日(月) 午後7時開演 東京オペラシティ 武満メモリアル
ジョナサン・ノット指揮
NHK交響楽団
庄司紗矢香(vn)

原田敬子:エコー・モンタージュ オーケストラのための(2008)
斉木由美:モルフォゲネシス
藤倉大:secret forest for ensemble
リゲティ:ヴァイオリン協奏曲

ピアニストのリヒテルがジャン・バラケのソナタを理解すべく10回も聴いたという故事に倣えば、たった一回聴いただけで新作を判断するのは危険であり傲慢でありましょうが、アマチュアの特権を活用すると、端的に言って本日の新作はいま一つ面白味に欠けるというか、先日のハルモニカbyラッヘンマンの持つリアリティ、驚き、耳をそばだて「聴く」と言う行為に至らしめる点で大きく水をあけられてしまうのでした(でも今回はどれも寝ずに聴いた)。

どれもこれも、偽リンドベルイ、偽ブーレーズin 80年代に聞こえてしまい、御大には「よく出来ました、桜マーク」と褒められてもなあ、という感じ。斉木作品は作風がある意味一貫している点では良いのだが、パルスを打ち続けてその上に音事象を載せるアイデア自体は特段「それで何か?」ということだし、載せる音事象がそれほど面白味がない。結局、3作品とも小奇麗なプチケーキあるいはカラフルなマカロンを目指して作曲しましたと言われるほうが、身体の回復やら発生学やら森やらを引き合いに出されるよりは私には分かり易い。で、プチ・ケーキもマカロンもとても美味しいものを時に1個食べる程度なので、連続して出されるともう結構という気になるのでした。

一方、誰がなんと言おうと古今東西のヴァイオリン協奏曲の名曲中の名曲であるリゲティ作品は、ノリがいま一つ。N響も庄司も力演で、結構いいところも多かったのですが。それとオカリナの音がこれまで聴いた演奏とはちと違うような気がしたのが気になりまして、一方席からは全く演奏風景が見れず分かりませんでした(前列の某ミッチー氏は演奏中に席から身を乗り出して舞台を眺めていて、周囲の人は迷惑ではなかったのだろうか)。BSで確認しよう。


コンサート・ホールのホワイエで評論家の白石美雪を撮るカメラおじさんが多くて笑ってしまったSt.Ivesでした。
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comments
どうも、ご無沙汰しております.ウェブ上で色々感想を見ましたが、リゲティ演奏をイマイチと言っているのはSt.Ivesさんだけでした.私自身もやたらパガニーニみたいになっているなあと思いつつ、ソロ・ヴァイオリンとオーケストラの騙し絵的な掛け合いがいまいち聞こえてこないことに随分辛い思いをしながら聴いていたのですが….

ラッヘンマンはオケの日よりも、弦楽四重奏曲第3番が音響即興みたいになった室内楽の日の方が良かったです.《アレグロ・ソステヌート》も、初めてこの曲の面白さが分かった気がします.バカ正直に武満賞の日も行ってしまいましたが、一番奮っていたのはラッヘンマンの講評(ウェブ上で読めるもの)でした.Music Tomorrowの邦人三作品のいずれでも出品されたなら、それが受賞作だったに違いありません.
Re: タイトルなし
どうも、お久しぶりです。

> どうも、ご無沙汰しております.ウェブ上で色々感想を見ましたが、リゲティ演奏をイマイチと言っているのはSt.Ivesさんだけでした.私自身もやたらパガニーニみたいになっているなあと思いつつ、ソロ・ヴァイオリンとオーケストラの騙し絵的な掛け合いがいまいち聞こえてこないことに随分辛い思いをしながら聴いていたのですが….

それぞれはきちんとしているのですけどねえ。一つに少しばかりヴァイオリンの音が小さかったことありましょう。かつてラトル指揮BPO、バイオリンがタスミン・リトルで聴いたときも(リゲティの狙ったであろうものとは異なる)ちぐはぐ感に加えてヴァイオリンがオケに埋没していた記憶があります。まあ、人間の生理に逆行する曲でますので致し方ないところはあります。あまり現代物を弾かないオーケストラの弊害というところでしょう(来シーズンのN響のプログラムをみて愕然としてましたよ、オーケストラがまさに博物館の陳列品と化していました)。

> ラッヘンマンはオケの日よりも、弦楽四重奏曲第3番が音響即興みたいになった室内楽の日の方が良かったです.《アレグロ・ソステヌート》も、初めてこの曲の面白さが分かった気がします.バカ正直に武満賞の日も行ってしまいましたが、一番奮っていたのはラッヘンマンの講評(ウェブ上で読めるもの)でした.Music Tomorrowの邦人三作品のいずれでも出品されたなら、それが受賞作だったに違いありません.

室内楽の日も行きたかったのですがねえ、3番をナマで聴く機会はそうそうないですし。
一方の武満賞は、そうでしたか、それほど応募者の作品はひどかったんですか...。
誰かの模倣であること自体は確かに問題ないのですが、それが模倣の域を超える、あるいはその可能性が聞こえないと面白くないなあと思っています。芸術作品は、論文ではないので、過去の諸作品をチェックして、それへ言及や注を打つようなものではないし、チェックも無理でしょうが、一方で、聴いている聴衆に見透かされるような作品はよろしくないと思います。
それと最近の作曲家はよく喋る(解説する)なあというのが感想で、シュトックハウゼンやブーレーズの悪しき影響でしょうねえ。喋らずに音で唸らせて欲しいと思います。

それでは、また。
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