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近現代クラシック音楽愛好家の徒然草。

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2010.02.20 Sat » ジークフリート

どうも、2幕終わり近くでオペラグラスを持って行かなかったことをほんのちょっとだけ後悔したSt. Ivesです。


冗談はともかく、実に面白い舞台でありました。2003年のプレミエ時は見ていなかったので、この1週間ほど他のブログやHPでジークフリートのジの字が出ているところはパスして初回の衝撃を待ちましたが、その甲斐はありました。

伝統あるあちらではとてもじゃないが出来ないような演出の数々、例えばノートゥングを作るところは、当時(今も?)英国で人気の「裸のシェフ」を思い起こさせて笑いましたし、ジークフリートが「熊の皮をかぶった男」(息子ワーグナーのオペラであります)として出てくるところとか、ミーメの迂遠な質問に、黄金のリンゴやら細かい小道具付きで回答するヴォータンといったさりげない細かさ、ディ○ニーの気持ち悪い擬人化された動物達を彷彿とさせる着ぐるみ(次はあれを使って「利口な女狐」の上演を希望、演出はウォーナーで)やTVを有効に多用した演出(とくにミーメの内心を表現するところとか)、3幕で延々と黒い壁の前でジークフリートの乗り越えられない壁を歌わせたり、熱愛カップルの抱擁の後ろの窓の隙間からは「神々の黄昏」を予告するようにワルハラのエルダ・ルーム(仮称)が迫ってくるのが見えますし(そういえば、3幕は小さな煙突付きの家の切り抜きの中でありました、あれがそのまま使われるのかな)、実に素晴らしい。コヴェントガーデンでの気の抜けた「リング」の演出家と同一人物とは全く思えない出来でした。それにしても1幕終了後、ジークフリートのミーメ宅の破壊活動がすさまじかったのか、焦げ臭い煙が1階前方では充満していました、これも演出?

さて、演出だけではなく歌手とオケと指揮もまた実に素晴らしかった、とくにジークフリート、ちょっと小太りなフランツは、ミーメと全然似ていないと歌われても、「いやいや体型はそっくりですよ、やっぱり親子ですなあアッハッハ」と突っ込みたくなるような見た目ははともかく、安定的で良く通る声、かつ単なる乱暴者という感じだけでなく母に恋焦がれる寂しさや、3幕終わり近くのブリュンヒルデに対する説得も納得しうる歌い回しでありました。同じくミーメのシュミットも、実にいい味の演技としょうもない小悪人だけど、どこか哀れさと誘う歌でありました。ラシライネン、リン(モーテルでアルベリヒとヴォータンが隣室となっていたのは笑えます)、テオリン(見た目も含めて今から自己犠牲の場の歌唱が楽しみです)、シュレーダー、安井(かわいらしかった)のいずれも非常に満足できる歌でした。

オケは、後から東京フィルハーモニーだったのか!と驚きましたけど、ぐーっと迫ってくる音の壁、席が1階3列目のど真ん中ということもありましょうが、に圧倒されましたし、そしてエッティンガーはそうした中で錯綜としたライトモティフを巧妙に処理していて、おーおーあれもこれも聞かせるとは凄いものだと思わせたのでした。ということで、話自体はとっても詰らない(正直くどすぎる)のですけど、舞台は実に素晴らしく、大満足でありました。来月の「神々の黄昏」が楽しみであります。


購入したパンフの表紙裏の宣伝にスーパーマンが登場していて、それがプリウスの宣伝だったのには笑ってしまったSt. Ivesでした。プリウスはともかくスーパーマンの起用は狙ったのかな?
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