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近現代クラシック音楽愛好家の徒然草。

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2011.04.30 Sat » ヘルムヘン@トッパンホール

どうも、学校での放射線量の安全基準の決め方にやれやれと思っているSt. Ivesです。決めた内容や議論に要した時間の妥当性はともかく、議事録を残していないことは、この4月から施行された「公文書等の管理に関する法律」に反していますなあ。この法律は、消えた年金問題や薬害エイズ・薬害肝炎を引き起こした反省から作られたというのに、国民の生命・財産に関してこれらと同レベルの問題を自分たちが取り扱っているという自覚が安全委メンバーには無いんだろうなあ、それに刑事罰が公文書管理法には無いので、彼らにとっては同法違反の批判は痛くもかゆくもないだろうし。


そんな意識の低い人たちにわが身の安全を委ねなくてはならず憂鬱ですが、気を取り直していつものように簡単に感想をば。

2011年4月30日 午後3時開演 トッパンホール

マーティン・ヘルムヘン(ピアノ)

J.S.バッハ:パルティータ第1番 変ロ長調 BWV825
シェーンベルク:6つのピアノの小品 Op.19
メンデルスゾーン:無言歌集 第6巻 Op.67
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番 変ロ長調 Op.106 「ハンマークラヴィーア」

アンコール
J.S.バッハ(レーガー編曲) コラール前奏曲集より(うーむ、BWV番号を失念してしまった)

ヘルムヘンについては、ライブで聴くのが初めてだけでなく、ディスクもユリア・フィッシャーと共演したシューベルトのヴァイオリンソナタ集1・2とか、石坂団十郎と共演したチェロ・ソナタ集で聞いたくらいで、曲目(シェーンベルクとハンマークラヴィーア)に惹かれ、実はよく知らないまま出かけたのですが、大収穫でありました。

バッハのパルティータとメンデルスゾーンはほとんど聞かないのでパスするとして、まずはシェーンベルク。1曲目、2曲目で、温かみのあるパステルカラーのような音で聞くシェーンベルクというのは、珍しいけどチトいごごちが悪いなあと思っていたら、3曲目で突如硬質で冷え冷えとした音に変貌。終わってみると、消え入るようなピアニッシモを奏でる指周りだけでなく絶妙なペダリングで音をにごらせず、曲内の細部と曲集全体を見渡した設計図というか地図がみえるような演奏で、こうした特徴は、次の大曲「ハンマークラヴィーア」でも端的に示されました。

まず驚いたのは、録音でもこれほど明晰に各声部やモチーフが聞こえる演奏はあまり聞いたことが無く(レベル的にはポリーニくらいかな)、また細部に拘泥するわけではないが、細部は揺るがせにされずかつ全体の明確な構造を踏まえて、テンポ配分、間の取り方、そしてさまざまなタッチとデュナーミクの使いわけを決定していることが感じ取れる演奏だったことでした。もちろん、第3楽章などはもう少し揺らぎを加えた嘆きの歌が聞こえてもよさそうなものですが、速めの基本テンポを終始維持し、まさに楽譜が見える演奏でありましたし、第2楽章、第4楽章との流れ、全体における位置づけからするとあれで良いのだと聞き終えて納得。そう、まるで鉄骨とガラスで作られたミース・ファン・デル・ローエの高層建築物(NYのキリン・シーグラム・ビルやシカゴのマンション群)を思い起こさせるものでした。うーむ、この先はどんな演奏をするようになるのだろうか、次に来日した際も聞きにいかねばならん。


行政における厳格な文書作成・管理が採用されているドイツでわが国の原子力安全委員会の意思決定の杜撰さ、文書不存在が報道されたら、また来日アーティストのキャンセルが続発するかもと思うSt. Ivesでした。原子力関連の安全性に関する権威であるハズの彼らの言説の根拠や議論が全く明らかではなく、信用し得ないのですからねえ。
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comments
いやー、ホント、あのハンマーは凄かった。コイツどこまで行くんだろう、ってな感じですよねー。ヘタな奴が弾くと冗長で眠気を誘うあの長い長い第3楽章、タッチの質感とダイナミクスだけで聴かせる正攻法の造形も見事なら、第1楽章に第4楽章の、あのムチャ入り組んだフーガが、仰る通りで全然濁らず全部聞こえる! えええ~~、マジ?! でした。
惜しむらくは、またしても行き交ってしまったこと、そして、トッパンで彼ならサイン会やるだろうという予想を立てなかった自分ですな。。。くっそー、ディスクと色紙持って行くべきだった!!!
ディスクは全部いいんですけど、ユリアに団十郎をお聴きなら、まずはシューベルトのソナタ、そしてメンデルスゾーンのコンチェルトがオススメ~♪
Re: タイトルなし
どうも、連休中で人出の少ない感じの銀座からも戻ったSt. Ivesです。

> いやー、ホント、あのハンマーは凄かった。コイツどこまで行くんだろう、ってな感じですよねー。ヘタな奴が弾くと冗長で眠気を誘うあの長い長い第3楽章、タッチの質感とダイナミクスだけで聴かせる正攻法の造形も見事なら、第1楽章に第4楽章の、あのムチャ入り組んだフーガが、仰る通りで全然濁らず全部聞こえる! えええ~~、マジ?! でした。

実に素晴らしかったですよねえ。次回は是非「フーガの技法」をという感じでありましたね。これはピアノ向きの曲ではないけど。

> 惜しむらくは、またしても行き交ってしまったこと、そして、トッパンで彼ならサイン会やるだろうという予想を立てなかった自分ですな。。。くっそー、ディスクと色紙持って行くべきだった!!!
> ディスクは全部いいんですけど、ユリアに団十郎をお聴きなら、まずはシューベルトのソナタ、そしてメンデルスゾーンのコンチェルトがオススメ~♪

ふむふむシューベルトとメンデルスゾーンはこんど購入してみましょう。とはいえ、すでに未聴のCDが山のようになっているので困ったなあ。

ということで、これからムラロの弾く「幻想交響曲」を聞こうかと思っているSt. Ivesでした。
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