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近現代クラシック音楽愛好家の徒然草。

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2014.04.26 Sat » 名曲名盤500とクラシック・レコードの100年史

どうも、最近めっきりコンサートから遠ざかっているSt. Ivesです。


ということで、遅ればせながらレコ芸5月号を入手。30年ぶりという触れ込みの「名曲名盤500」、選者の入れ替えをしたというものの、アダムス、ジルベール・アミ、アルカン、アンタイルの諸作品が落選したのはまあいたしかたないとしても(アミは思いつかなかったけど、アダムスのハルモニレーレとか、アリアーガの弦楽四重奏曲や、アルカンの独奏ピアノための協奏曲とかアンタイルのバレエ・メカニークぐらいはと思ったのだが)、「ヴォツェック」と「ルル」が引き続き落選であったのは一体全体何故?という感じ。ベルク夫人の遺言でもあるのだろうか(特に後者)。それと、ベートーヴェンやバルトークの弦楽四重奏曲が相変わらずまとめられているのもなあ、「大フーガ」や14番はセット扱いでピアノソナタ12番や「告別」、ヴァイオリン・ソナタ「春」が単独で扱われるの何故だ?前者は単独では日本では名曲ではないということか?

もっとも、今号の楽しみは、ベートーヴェンの三重協奏曲でどの盤が選ばれるのだろうか?というものでありまして、ノーマン・レブレヒト著「クラシック・レコードの100年史」で「迷盤」20選に選ばれてけちょんけちょんに書かれているリヒテル、オイストラフ、ロストロポーヴィチ、カラヤン、BPOによる盤はどんな扱いかと。同著では、誇大広告に騙されて、優秀なレコード不足もあり批評家は騙されてべた褒めしていたとレブレヒトは同業者を難じておりましたが、名曲名盤500選では、30点満点中26点という極めて高い得点率で見事1位になっておりました。この得点率、グールドのゴルトベルク(新盤)が20点、リヒターのマタイ(旧盤)が15点、そしてバイロイトの第九が11点(いずれも1位)とかと比較するとダントツであります。ちなみに今号の最高得点はこの曲と、ベッリーニの「ノルマ」、セラフィン&カラスによる盤でした。まあ、演奏以前に、どっちの曲もどこが良いのかさっぱりわからないまま30年以上経ちますけれど(「ノルマ」を最後に聴いたのは何時のことだったか...)。

そうそう、自ら参加していたトリプルコンチェルトの演奏にクレームを付けていたリヒテルの弾くハンマークラヴィーアに誰も投票していなかったのが気になりました。輸入盤は引き続き対象外なんでしょうかねえ。


今号でもう一つの注目は、宇野氏と長木氏の両名が伝佐村河内作曲の交響曲第1番に期せずして言及していたことですかね。どちらも作品としてあの騒動で埋もれるのは、評価しているかどうかともかく、惜しいなあという感じだったのも不思議。「作者の死」を前提にすれば、騙されたと思うことも怒ることもてんで的外れなんでしょうが、パスティーシュという意味では、とっても緩い構成というかアンタイルの交響曲の作り方を思わせて、引用や出自探しクイズに使える3曲の弦楽四重奏曲や、レーガの無伴奏ヴァイオリン作品と似た感じでバッハ風に聞こえるシャコンヌなんかについても長木氏には評論して欲しかったなあ。こうなると、交響曲第1番のディスクを探して聴いてみたくなる。


500選でアイヴスが選ばれるかは個人的には注目のSt. Ivesでした、2番か4番交響曲、あるいは2番のピアノソナタならば相応にディスクも出ているしなあ(でも、選ばれないと思いますけどね)。そのほか、ブリテンのオペラがどの程度選ばれるかとか、エルガーがあいかわらず「エニグマ」とか「威風堂々」なのかとか、デュカスにしても「魔法使い」じゃないだろうとか、ショスタコの交響曲だって「革命」だけではないだろうとか、20世紀後半以降に作曲された作品、あるいは復興著しいバロックオペラがどの程度新たに入るのかとか(「ハレルヤ」と「四季」だけではないでしょう)、音源が配信のみのものを挙げる選者がいるだろうかと、相応に興味はつきませんけどね。自分で500曲選ぶとどうなるだろう?


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comments
オペラ・ファンとしてはヴォツェックが入ってないのは不見識と難じたくなりますが、全ジャンル全年代で500に収めるのは意外に難しいんですかね.尤もレコードでクラシック音楽を論じる事にはからっきし興味のなくなった私ですが、それに加えて国内盤縛りとは何とも前時代的で、それだとモンテヴェルディなんてひとつたりと代表作のまともな録音を選べないんじゃないんでしょうか(ヴェネシアーナとか出てたかしら…).いわんや現代音楽.

「交響曲第1番」お聴きでないのですね.あれはやめておかれた方が….
Re: タイトルなし
どうも、M.F.さん今晩は。

> オペラ・ファンとしてはヴォツェックが入ってないのは不見識と難じたくなりますが、全ジャンル全年代で500に収めるのは意外に難しいんですかね.尤もレコードでクラシック音楽を論じる事にはからっきし興味のなくなった私ですが、それに加えて国内盤縛りとは何とも前時代的で、それだとモンテヴェルディなんてひとつたりと代表作のまともな録音を選べないんじゃないんでしょうか(ヴェネシアーナとか出てたかしら…).いわんや現代音楽.

そうなんですよね、30年前ならともかく、今現在ですらヴォツェックが入らないのかが分からないのですよ。ゼロベースで見直すことができないんですかねえ。

そういえば、家人が初めてレコ芸を読んで、何を言っているのか分からないし、無駄な文や説明が多い批評家が多いと言っていましたけれど(誰もシャンゼリゼであなたが聴いたという話のために雑誌を買わないでしょとか、フランス・ピアニズムの定義はあるのか?とか)、また、的確な情報を適切に文章にしている人が少ないなあとも。ある意味分かり切った人たち相手に確認作業を繰り返して安心させる、伝統芸能的な雑誌になっているんでしょうねえ。

>
> 「交響曲第1番」お聴きでないのですね.あれはやめておかれた方が….

そうですか、ペッテションでも挫折したので、止めておきましょう。

ではでは

St. Ives拝
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