2月11日号の週間東洋経済の74〜76ページに「真冬の奏鳴曲(ソナタ)」と題して、日本のクラシック音楽とオーケストラ事情についての小特集が組まれておりました。題名通り、まさにお寒い状況について書かれており、史上最高益を記録する企業が相次ぐ中、ライブドア・ショックで「金儲けだけでエエのか?」という雰囲気もあり、寄付金増のチャンスと狙ったクラシック業界からのお願い掲載記事かなあ、とか思いつつ読んでみました。
当該記事によると日本のクラシック音楽の愛好家は人口比率の1%(130万人?)、公演動員数は440万人/年、市場規模は248億円だそうで、ぴあ総研のエンタメ白書の数字がどうだったかは覚えていないので照らし合わせられないけれども、まあこんなものかなという気がした一方、はて「愛好家」の定義ってなんだろうとか思うのでした。
統計で最も重要なのは「定義」であり、もとになる母集団や範囲、データの取り方なんですが、同記事は、「東京国際フォーラム広報室」の説明ということで、そのあたりは全てごまかしていたので、こりゃあ信用するに足らないなあと無視。
読み進めると、次は札幌交響楽団の近況についての記事でして、こりゃひどい!という状況がうかがえました。前の専務理事の佐藤氏の「まるで子供の集団」という言葉に全てが集約されております。
現在はオケメンバーの意識も経営手法は大分変った一方、台所事情は相変わらず厳しいとのことです。
その次に取り上げられていたのが、東京都交響楽団。他の在京オケと差別化がされていなかったし、それが今後の課題という趣旨の記事の中に、例の契約楽員制度が触れられており、8割がたの楽員がそちらに移行したとのことでした。個々の楽員が腕に自身があって、オケが「東京の誇り」と言われるような音や合奏能力を持てば、それを破壊するようなことは出来ず、契約制度でも事実上の終身雇用とせざるを得ないであろうと思うので、先の騒動は私には全くもって不可解でしたが、蓋を開ければ、契約制を選択していたのでした。これでトスカニーニ、セル、ライナーのような指揮者(当然能力込み)が来れば、都響も変るでしょう。
最後に、「熱狂の日」が成功例として取り上げられていました。ただし、ホールの持ち出しも相当額あったことも書かれており、一種の補助無しには成り立たないのがクラシック音楽の世界だということ、そのための寄付に関する税制改正や寄付される側の財務情報の透明化が必要であると記事を終えています。まあ、金だけではないとはいえ、金の問題が片付けば、大分違う風景が広がるのも事実なので、このあたりの改善が進むことは私も期待しています。ただ、消費税率上昇やら、医療費削減などが議論されているくらいなので、寄付控除の拡大なぞ夢のまた夢でしょうねえ。
さて、本記事とは別にオケマンの匿名鼎談というのもあって、その中でやる気を無くす指揮者の例として「無意味に汗飛び散らして運動会みたいのとか」というのが挙げられております。関西の契約制のオーケストラの指揮者のことかな?
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